月例コンテスト9月分の投票が始まっています。
9月のテーマは『車窓』でした。
今回はyy2828yyさんとりんのすけさん、御二方の作品に投票させていただきました。
車窓に広がる景色は、それを眺める人それぞれの心持ちによって印象も様々なのは
言うまでもないのですが、車窓という言葉から私は何処か楽しげな明るい光景を連想します。
私は公共交通機関での通学・通勤の経験がほとんどありません。
毎日朝夕代わり映えのしないように見える景色を、どんな気持ちで見ているのか、或いは見ていないのか。
影も陽光もなく時間さえ判然としない、往きなのか帰りなのか、ただ運ばれていくのを待っているような乗客。
採光のためというより車内の様子を監視するために付けられた車窓、という気さえしてしまいます。
作品全体に漂うレトロフューチャーなSF感にも魅かれて投票させていただきました。
前方に広がる景色とに高低差があるように見えるところが、まるで宙に浮いているようでもあり、
さらにシルエットになっている運転士の姿が、シュワルツネッガー主演の『トータルリコール』に登場するロボットタクシーとか、サンダーバードのようにも見えて、
ダミーで運転士ロイド的な人形を置いてあったら面白いかも、なんて思ったり。
御二方の作品からは、同じ列車に乗っていても、客と運転士ではその窓越しに見ている景色が
全く違ったものなんだ、という当たり前のことも今更のように感じました。
また、御二方には不愉快な想いをさせてしまうかもしれませんが、
二つの作品を並べてみていると福知山線の事故のことを連想してしまいました。
進行方向前方に立ち籠める暗い雲と
俯いた乗客の何処か沈んだトーンとが合わさって不吉な予兆・不安感を抱いてしまうのかも知れません。
生来の臆病者ゆえ、つい思考がネガに振れてしまう、悪い癖です。
さて、今月のお題は『標準・50mm』
こういう画が撮りたいから50mmを選んだ、なんてこと皆無な私には難題すぎます。
これは一回休みですね