2016-01-09

月イチ会12月の月例コンテストのこと


12月という月は赤い色のものが目立つ印象があって、深い考えもなく決めさせていただいたテーマでした。
しかしあらためて向き合ってみると、私たちの周りには様々な「赤」がある一方で、
なかなか画にしづらいところもあったのかなと感じました。
身も心も何かと忙わしい師走にあっても、さすがメンバーの皆さん、
見応えのある様々な「赤」でエントリーしていただけましたこと、
出題者として心より御礼申し上げます。

さて今回も大いに悩みましてyy2828yyさんかずさんの作品に投票させていただきました。

yy2828yyさんの作品、この赤はこの瞬間にしか存在しない赤。
以前、青の回の時のスライさんの作品に感じたのと同様に、この刹那の赤を見出し、
シーンを切り取り写し撮った作者の技術・センス・気附く目に感服です。
「刹那」と「切ない」は語源からして全く関わりのない言葉だそうですが、
この作品では赤という色によってその二つの言葉が見事に繋がった、
そんなふうに感じ投票させていただきました。

かずさんの作品からは、自然が作り出す赤の深みと迫力を感じました。
役割を終え母樹を守るために切り捨てられた一枚の葉。
動物であれば屍ともいえるその葉のなんと艶かしいことか。
やがてこの赤い葉がみずみずしい緑を育む一助ともなるのかと思うと、
赤が緑に対する補色であることとの附合が偶然のこととは思えません。
シンプルだけどそれだけにとても力強く深みのある作品だと感じ投票させていただきました。

毎日繰り返される日の出日の入り、
毎年決まった時期に繰り返される芽吹きや紅葉落葉。
この当たり前のことが当たり前であり続けることを願って。


0 件のコメント:

コメントを投稿